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国内のCPIは2012年12月も下落。日銀は消費者物価「2%」を目標に

CPIは12月も前年同月比マイナス

 総務省が2013年1月25日に発表した2012年12月の消費者物価指数(CPI、総合)は、前年同月比▲0.1%でした。7カ月連続のマイナスです。

 また、「生鮮食品を除く総合」は同▲0.2%と2カ月連続のマイナスでした。下落率は11月の同▲0.1%から若干拡大しました。

 変動の大きい「エネルギー」と「生鮮食品」を含まない「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く」指数も同▲0.6%とマイナスでした。同指数は、2009年1月以降、前年同月比マイナスが続いています。

「エネルギー」と「生鮮食品」が上昇

 これら消費者物価総合3指数の動きを見ると、「生鮮食品」と「エネルギー」を含む総合指数のみ下落率が縮小しました。同指数の下落率は、10月:同▲0.4%→11月:▲0.3%→12月:▲0.1%と、2カ月連続で縮小しています。また、「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く」指数のマイナス幅が最も大きいことから、「生鮮食品」と「エネルギー」以外の物価が下落していると考えられます。

 そこで、消費者物価指数の動きを、「エネルギー」、「生鮮食品」、「その他」で要因分解してみました(下図)。

CPIの要因分解

 このグラフを見ると、12月については、「エネルギー」「生鮮食品」の上昇が消費者物価指数全体の下落率縮小に寄与しています。

 実際、12月の「生鮮食品」は、同0.6%上昇と6カ月ぶりに上昇に転じたことに加え、「エネルギー」は同3.5%上昇と、2012年9月以降、3~4%台の水準で高止まりを続けています。

 こうした消費者物価指数の足元の動きから、国内では、消費の低迷がなおも続いているうえに、変動の大きい「エネルギー」や「生鮮食品」の価格上昇が、家計をさらに圧迫しているといった状況を窺うことができるのではないでしょうか。

日銀は消費者物価「2%」を目標に

 こうしたなか、1月23日に発表された「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携について(共同声明)」のなかで、日本銀行は「物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%」とすることを表明しました。

 この前年比2%がどのような水準か認識すべく、比較的長い期間について、CPIの動きを確認してみました。

2012年12月CPI

 バブル崩壊後、消費者物価指数のグラフが下落基調に入ってから2012年12月に至るまでの期間で、CPIが前年同月比2.0%台まで上昇した時期は1997年と2008年の2回です。

 ただ、1997年におけるCPI上昇の要因は消費税率の引き上げであり、一方の2008年の上昇については、エネルギー価格の急騰が要因です。そして、いずれの時期も一時的な上昇にとどまっています。特に、2008年については、「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く」総合がほとんど変化していないことが見て取れます。

景気回復を反映したCPI2%台到達は…

 また、1月23日発表の「『物価の安定』についての考え方に関する付属資料」の内容を見ると、日銀では、物価上昇を、「雇用の増加と賃金の上昇、企業収益の増加などを伴いながら経済がバランスよく持続的に改善し、その結果として物価の緩やかな上昇が実現する状態」と認識しているようです。

 つまり、日銀が目標とする物価上昇とは、「所得の増加に伴う需要増加」を反映した物価上昇であり、一時的な上昇にとどまらない、景気回復に即した物価上昇だろうと思われます。

 上に挙げた総合3指数の中で、こうした「所得の増加に伴う需要増加」を最もよく反映しているのは、「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く」指数ではないでしょうか。そこで、改めて上のグラフを確認すると、「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く」指数は、1998年以降、ほとんどマイナスで推移しています。

2012年12月CPIその2

 ただ、足元では、「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く」指数の下落率は徐々に縮小しています。今後、同指数の下落率がこのまま順調に縮小し、デフレ脱却に向かうことも期待できそうです。とはいえ、過去の同指数の動きから判断すると、同指数が前年比2%台の水準に到達するまでにはなお時間を要すると見られます。
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