FC2ブログ

米国の成長率、2016年10~12月期に大きく鈍化、ただ、一時的な特殊要因による輸出以外は順調

米国の10~12月期の実質GDP成長率、大幅に鈍化

 1月27日、米国商務省から最新の米国の国内総生産(GDP)が発表されました。それによると、2016年10~12月期の実質GDP成長率(速報値、季節調整済み)は前期比年率1.9%増と、7~9月期の同3.5%増から増勢が大幅に鈍化しました。

 この成長率の変化のみに着目するならば、米国経済の急速な減速感の強まりを示す内容とみることができるでしょう。ただ、需要項目別の内容に目を転じると、米国経済の異なる側面が浮上してきます。

 そこで、各需要項目の成長率を確認すると、今回、米国の成長率全体を押し下げた項目は輸出であり、同4.3%減と3四半期ぶりの落ち込みでした。また、そのマイナス幅も2015年以降で見ると、2015年1~3月期(同5.8%減)に次ぐ大きさです。

純輸出が今回の成長率の押し下げ要因に

 もっとも、今回の輸出の大幅な落ち込みの要因は、一時的な特殊要因による影響が大きかったようです。具体的には、7~9月期は、アルゼンチンやブラジルにおける大豆の不作による米国からの大豆輸出の急増によって輸出が大幅に増加、そして、10~12月期の輸出の急減は、その反動による落ち込みの影響と見ることができるワケです。

 一方、輸入については、同8.3%増と前四半期の同2.2%増から大幅に増勢が加速しました。2四半期連続の増加であり、その増勢も2四半期連続で加速しています。これらの輸出の急減と輸入の大幅増加により、純輸出は10~12月期の成長率に対する唯一の押し下げ要因となりました。

 ただ、純輸出の寄与度がマイナスとなった要因のひとつである輸入の大幅な増加については、好調な米国内需を反映した動きと見ることも可能です。

2016米GDPQ4速寄与

内需関連項目は極めて順調

 そこで、そのほかの需要項目の内容を見ると、まず、GDPの約7割を占める個人消費は同2.5%増でした。4~6月期の同4.3%増、7~9月期の同3.0%増に続き、2四半期連続の増勢鈍化となったものの、2015年以降で見れば、2%台の成長率は、比較的安定した内容だったと言えそうです。また、住宅投資は同10.2%増と3四半期ぶりのプラスであると同時に、4四半期ぶりに2ケタ台の成長率となりました。

 続いて、民間設備投資を見ると、同2.4%増と2四半期連続のプラスでした。また、その増勢も2四半期連続で加速しています。原油価格の持ち直しが背景にあるようです。内訳を見ると、「構築物」が同5.0%減と前四半期の同12.0%増からマイナスに転じたものの、「機器への投資」が同3.1%増と、5四半期ぶりにプラスとなりました。

 また、在庫投資の成長率寄与度は2四半期連続のプラスとなり、その押し上げの度合いも7~9月期より増しています。さらに、政府支出も同1.2%増と2四半期連続のプラスとなりました。

 このように、内需関連項目の順調ぶりが窺われ、一時的な特殊要因を除けば、米国経済は堅調との見方もできそうです。そして、こうした堅調ぶりが今後も続くかどうかが、米国経済に関する今後の注目点となるのではないでしょうか。

2016米GDPQ4速
スポンサーサイト

この記事へのコメント

トラックバック

URL :

広告
プロフィール

ecolumn1967

Author:ecolumn1967
FC2ブログへようこそ!

当ブログは、日々発表される経済統計や関連報道などについて、自分なりに分析し、コラムとして発表していくブログです。

コラムの性格上、先行きの見通しや将来の展望、金融商品の動向などについても言及することがあるかと思いますが、当ブログの目的は、あくまでも、情報の提供であり、投資の推奨などが目的ではありません。

投資を行う場合などは、ご自身で情報収集や分析などを行ったうえで、ご判断くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

カレンダー
10 | 2018/11 | 12
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
FC2カウンター
カテゴリ
最新記事
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム
QRコード
QR