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米国の2017年1~3月期の実質GDP成長率は前期比年率0.7%増、個人消費が急速に鈍化

1~3月期の実質GDP成長率、4四半期ぶりの1.0%割れ

 4月28日、米国商務省から直近の実質国内総生産(季節調整済み、速報値)が発表されました。

 それによると、2017年1~3月期の実質GDP成長率は、前期比年率0.7%増でした。米国の実質GDP成長率が前期比年率で1.0%を下回ったのは、2016年1~3月期の同0.8%増以来4四半期ぶりとなります。

 ここ最近の推移に着目しても、2016年7~9月期の同3.5%増を直近ピークに、2四半期連続の増勢鈍化となりました。

 このように、伸び率、および、ここ最近の変動を見ても、数値的には、米国経済の低迷を連想させる内容だったと言えそうです。

個人消費が急速に鈍化、一方、民間設備投資の増勢が急速に加速

 そこで、米国経済の実情に迫るべく、各需要項目の内容を見ると、今回、成長率全体の大幅な増勢鈍化につながった項目として、とりわけ、目を引いたのは、GDPの約7割を占める個人消費でした。実際、個人消費は同0.3 %増と前四半期の同3.5%増から急速な落ち込みを示しています。いささか衝撃的な内容だったものの、今回の落ち込みについては、暖冬による衣料品販売の不振など、天候要因の影響を示唆する見方もあるようです。

 そのほか、政府支出が同1.7%減と3四半期ぶりにマイナスとなったほか、在庫投資を見ると、成長率を押し下げる形となりました。在庫投資の寄与度がマイナスとなるのは、2四半期ぶりです。

 一方、プラスとなった項目では、まず、住宅投資が同13.7%増と5四半期ぶりに2ケタ台の伸び率を達成しました。良好な雇用環境を背景に、住宅需要が回復しているという見方があるようです。

 また、民間設備投資が同9.4%増と前四半期の同0.9%増という小幅な伸び率から急速に増勢が加速しました。内訳を見ると、「構築物」が同22.1%増、「機器への投資」が同9.1%増と、いずれも大幅な増加となっています。

 上述の在庫投資との関連で、企業部門の現況について考察すると、在庫調整の順調な進展を背景に、設備投資を増強させた企業の増加の可能性も浮上しそうです。

米国の家計部門は成長率の落ち込みほど悪化していないとの見方も

 なお、外需については、輸出が同5.8%増と2四半期ぶりにプラスとなった一方、輸入は4四半期連続のプラスながら、前四半期の同9.0%増からは増勢鈍化(同4.1%増)となりました。このため、純輸出は、小幅ながら、2四半期ぶりに成長率を押し上げる方向へ寄与する形となっています。ちなみに、輸出の増加に関しては、今回の企業部門の好調の要因となった可能性もあると思われます。

 さて、このように、今回の米国成長率に関しては、一見、良好な企業部門に対し、家計部門の低迷という、二極化の様相を際立たせた内容とも捉えられそうです。

 もっとも、住宅投資が好調だったほか、個人消費の今回の急速な鈍化についても、天候の影響による一時的な落ち込みだった可能性も捨て切れず、家計部門は、成長率の落ち込みほど悪化はしていないとの見方も可能です。

 以上を踏まえ、今後発表される改定値の内容や4~6月期の成長率に注目です。

2017米GDPQ1速
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