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米国の2017年1~3月期の実質GDP成長率は上方修正。ただ、四半期ベースでは減速傾向

実質GDP成長率、改定値で上方修正

 5月26日、米国商務省から2017年1~3月期の実質GDP成長率(季節調整済み・改定値)が発表されました。

 速報値時点で前期比年率0.7%増と4四半期ぶりの1%割れとなった同・成長率の改定値は、同1.2%増と速報値から上方修正され、改定値の段階では1%割れを回避する格好となりました。この上方修正により、米国経済に対する懸念も、一旦、後退といったところです。

 とはいえ、ここ最近の米国成長率の推移に着目すると、2016年7~9月期の同3.5%増をピークに、2四半期連続で増勢が鈍化するなど、減速傾向を強めている状況のようです。また、上方修正された個人消費についても、小幅な伸びに留まるなど、数値自体を見る限り、米国経済の現況については、なお、予断を許さぬ状態かもしれません。

2017米GDPQ1改

個人消費、住宅投資、設備投資、政府支出が上方修正

 そこで、成長率の詳細を確認すべく、需要項目ごとの改定内容を見ると、まず、GDPの約7割を占める個人消費は同0.6%増と速報値の同0.3%増から上方修正されたほか、住宅投資も同13.8%増と、速報値の同13.7%増から上方修正されました。ただし、いずれも小幅な上方修正です。

 一方、民間設備投資は同11.4%増と、速報値の同9.4%増から上方修正されました。「構築物」が同28.4%増と、速報値の同22.1%増から上昇修正された一方、「機器への投資」は同7.2%増と速報値の同9.1%減から下方修正されました。

 同じく企業部門関連では、在庫投資の寄与度が速報値に続いて成長率の押し下げ要因となり、その度合いも速報値より強まりました。そのほか、政府支出については、マイナスながら、速報値からは上方修正されています。

 そして、外需関連では、輸入が同3.8%増と、速報値の同4.1%増から下方修正された一方、輸出は速報値からの変更はありませんでした。輸入の下方修正は純輸出の寄与度にそれほど影響はなかったようで、速報値から改定されませんでした。

米GDP2017Q1改定内容

雇用環境を考慮すれば、個人消費の低迷は一時的と見られるも…

 次に、需要項目別の推移に着目すると、個人消費が前四半期から大幅に増勢鈍化した一方、住宅投資が前四半期から増勢が加速し、5四半期ぶりに2ケタ台の伸び率を達成したほか、民間設備投資の増加幅が急速に拡大しました。また、在庫投資の寄与度と政府支出は3四半期ぶりにマイナスとなりました。

 ちなみに、個人消費の増勢の鈍化に関しては、暖冬による衣料品販売の不振など、天候要因の影響を示唆する見方があるようです

 外需関連では、輸出が2四半期ぶりにプラスを回復した一方で、輸入の増勢が鈍化したことから、純輸出の寄与度は小幅ながら2四半期ぶりにプラスとなりました。

 さて、今回の成長率については、速報値から上方修正されたものの、四半期ベースでは、なお、減速傾向が続いており、速報値に続いて力強さに乏しい内容でした。

 需要項目別では、良好な雇用環境が続いている点を考慮すれば、個人消費が一時的な低迷に留まる可能性がある反面、設備投資に関しては、今回の急速な増勢加速の反動が4~6月期以降に顕れる懸念も浮上しそうです。

 いずれにしても、米国経済の現況に対する判断に関しては、やはり、今後、発表される経済指標の内容如何である…といったところでしょうか。
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