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米国の非農業部門雇用者数、5月は前月の急速な復調から増勢鈍化

非農業部門雇用者数、5月は増勢鈍化、4月の増加数も下方修正で20万人割れ

 6月2日、米国労働省から最新の雇用統計が発表されました。前回、5月に発表された雇用統計では、4月の非農業部門雇用者数の増勢が3月の急減速から、一転、急回復し、個人的にも一安心といった心境でした。

 さて、今回の非農業部門雇用者数を見ると、まず、2017年5月が前月比13万8000人増と、前月から増勢が鈍化しました。また、4月に関しても前月発表時の同21万1000人増から17万4000人増へ下方修正されました。雇用者の増加数は、急減速した3月(同5万人増)以降、3カ月連続の20万人割れです。

 部門別の変動を見ると、政府部門が同9000人減と、2カ月ぶりに減少に転じ、民間部門についても、同14万7000人増と、前月の17万3000人増から増勢が鈍化しています。

建設業は増加、製造業はマイナスに転じる

 次に、民間部門のうち、業種別の動向を見ると、前月から増加したところでは、建設業が同1万1000人増と、前回のマイナスからプラスに転じ、1万人台を回復したほか、不動産も同1000人増と前月から増勢鈍化ながら、プラスを維持しました。

 もっとも、注目の製造業が同1000人減と小幅ながら7カ月ぶりにマイナスとなったほか、小売業が同6000人減と4カ月ぶりのマイナスに、また、卸売業も同2000人減と2カ月ぶりに減少しました。そのほか、情報関連も同2000人減と8カ月連続のマイナスとなるなど、今回は、弱めの数字の目立つ内容だったようです。

 さて、今回も製造業の雇用者数の推移に注目すると、5月はマイナスとなったものの、4月については同1万1000人増と、前月の同6000人増から上方修正されました。それにより、製造業の雇用者数は5カ月連続で増加数が同1万を上回って推移したこととなり、5月のマイナスも一時的な調整に留まる可能性が浮上してきました。

 ちなみに、6月1日に発表されたISM製造業景況感指数を見ると、5月の指数は54.9と前月の54.8から僅かならも3カ月ぶりに上昇するなど、米国製造業の底堅さを示す内容と捉えることもできることから、次回の製造業の雇用者数が注目されます。

失業率は4カ月連続の低下、一方、労働参加率、2カ月連続の低下

 次に、失業率に目を転じると、5月は4.3%と前月の4.4%から0.1ポイント低下しました。1月の4.8%を直近ピークに4カ月連続の低下です。また、失業率との関連で注目される労働参加率については、労働参加率は62.7%と前月の62.9%から0.2ポイント低下しました。

 失業率と労働参加率の低下は、就職活動を断念した人の増加に伴う労働人口の減少を示唆している可能性があります。さらに、この傾向が2カ月続いたこともあり、今後の展開には、なお、留意が必要と思われます。

 今回の雇用統計の内容を振り返ると、非農業部門雇用者数の増勢鈍化に加え、業種別の動向を見ても、雇用者数に関しては、若干、力強さの乏しい内容だったとの印象です。もっとも、例えば、増加数が20万人超えを持続している場合、今度は過熱感が浮上してくるでしょう。

201705米雇用統計

 こうしてみると、ここ数カ月の雇用者数の推移は、むしろ、米国の雇用環境が程よい状態にあることを示す内容であると言えるかもしれません。
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