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日本の貿易収支、2017年10月は2854億円の黒字。伸び率で輸入額が輸出額を上回り、黒字幅は縮小

貿易収支は5カ月連続の黒字、ただ、黒字幅は縮小

 11月20日、財務省から最新の貿易統計(通関ベース、速報値)が発表されました。それによると、2017年10月の貿易収支額(輸出から輸入を差し引いた差引額)は2854億円の黒字でした。今回も黒字を維持したことで、日本の貿易収支は5カ月連続の黒字となったものの、前月との比較でも、また、前年同月との比較でも、黒字幅は縮小しています。

 貿易収支の内訳を見ると、輸出額が6兆6931億円(前年同月比14.0%増)、輸入額は6兆4077億円(同18.9%増)で、いずれも2ケタ台の高い伸び率となりました。前月とほぼ同じ伸び率だった輸出は11カ月連続のプラスであり、このうち、直近の4カ月間は2ケタ台の伸びを維持、一方、前月から増勢加速となった輸入は10カ月連続のプラス、そして、8カ月連続で2ケタ台の伸びとなりました。

 このように、輸入額の伸びが輸出額の伸びを上回ったこともあり、貿易収支の黒字幅の縮小につながった格好です。

日本の貿易収支201710

 それぞれの品目別の変動を見ると、まず、輸出では、自動車(同6.5%増)や半導体等製造装置(同29.5%増)などが、一方、輸入では、原粗油(同43.0%増)、石油製品(同90.2%増)などが増加しました。

中国向け輸出額、過去最高に

 続いて、主要国・地域別の輸出額に注目すべく、まず、米国向けの輸出額をみると、1兆2817億円(同7.1%増)で9カ月連続の増加だったものの、前月の11.1%増から増勢が鈍化し、伸び率が4カ月ぶりに2ケタ台を下回りました。品目別では、原動機(同11.4%増)や建設用・鉱山用機械(同23.6%増)などが増加した反面、自動車(同1.4%減)などがマイナスとなりました。

 また、EU向け輸出は7534億円(同15.8%増)で9カ月連続の増加となり、前月から増勢が加速しました。品目別では、自動車(同9.1%増)、科学光学機器(同22.7%増)、有機化合物(同31.2%増)などが増加しました。

 そして、中国向けは1兆3541億円 (同26.0%増)で12カ月連続のプラスでした。なお、中国向け輸出額は過去最高だったとのことです。増加品目としては、半導体等製造装置(同 123.0%増)、有機化合物(同42.2%増)、プラスチック(同28.9%増)などが挙げられます。

輸入額では、米国からの増加幅が縮小

 次に、主要国および地域別の輸入額に注目し、まず、米国からの輸入額を見ると、6370億円(同3.1%増)で8カ月連続の増加だったものの、そのプラス幅は前月の同17.2%増から縮小しています。品目別では、液化石油ガス(同368.9%増)、科学光学機器(同20.3%増)、魚介類(同38.8%増)などが増加した一方、航空機類(同33.0%減)、原動機(同21.8%減)、穀物類(同23.3%減)などが減少しました。

 また、EUからの輸入額も8037億円(同18.1%増)で8カ月連続の増加でした。品目別では、医薬品(同12.5%増)、自動車(同12.1%増)、有機化合物(同24.8%増)などが増加しています。

 そして、中国からの輸入額も1兆6198億円(同14.3%増)で、8カ月連続のプラスとなりました。品目別では、衣類・同付属品(同19.8%増)、通信機(同4.8%増)、電算機類(含周辺機器、同11.2%増)などが増加しました。

輸出数量は2カ月連続の増勢鈍化、一方、輸入数量は2カ月ぶりのプラス

 次に、輸出および輸入の数量に目を転じると、まず、輸出数量は同3.8%増と9カ月連続のプラスながら、前月の同4.8%増から増勢が鈍化しました。輸出数量の増勢鈍化は2カ月連続です。一方、輸入数量は同3.2%増と、前月の同0.2%減から2カ月ぶりにプラスを回復しました。

 このように、輸出と輸入いずれも金額の伸びが数量の伸びを大きく上回っている傾向が見て取れます。やはり、前年同月と比較すると、為替相場が円安方向で推移している影響と思われます。また、輸入額に関しては、資源価格の上昇も影響していると言えるでしょう。実際、上述の通り、輸入額では、エネルギー関連の伸びが大きいようです。

 目下、各方面で世界経済の回復に関する指摘が浮上しています。こうしたなかで、輸出数量の増勢鈍化が続いている点は、個人的には、いささか気掛かりな内容です。
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