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日本の2018年9月の貿易収支は3カ月ぶりの黒字。このうち、輸出は、金額、数量ともに減少

9月の貿易収支、3カ月ぶりの黒字

 10月18日、財務省から最新の貿易統計(通関ベース、速報値)が発表されました。それによると、2018年9月の貿易収支額(輸出から輸入を差し引いた差引額)は1396億円の黒字でした。日本の貿易収支が黒字となるのは3カ月ぶりです。

 貿易収支の内訳を見ると、まず、輸出額が6兆7266億円(前年同月比1.2%減)と、実に22カ月ぶりのマイナスだった一方、輸入額は6兆5871億円(同7.0%増)と、6カ月連続のプラスながら、その増勢を見ると、前月の同15.3%増から鈍化し、その伸び率は3カ月ぶりに10%を下回りました。

 このように、今回の貿易収支は、輸出額、輸入額ともに、前年同月との比較で、停滞感を示す格好なりました。

 品目別の変動を見ると、輸出額では、鉱物性燃料(同32.9%増)、半導体等製造装置(同9.6%増)などが増加した一方、自動車(同4.7%減)、通信機(同28.0%減)、建設用・鉱山用機械(同15.8%減)などが減少、また、輸入額では、引き続き、原粗油(同37.9%増)、液化天然ガス(同42.6%増)、石油製品(同83.7%増)といったエネルギー関連に増加が見られました。

輸出額では、米国向け、EU向け、中国向け、いずれも減少

 続いて、主要国・地域別の輸出額に関して、まず、米国向けをみると、9月は1兆2944億円(同0.2%減)と2カ月ぶりに減少しました。減少品目としては、建設用・鉱山用機械(同14.7%減)、自動車の部分品(同5.4%減)、医薬品(同19.1%減)などが挙げられます。

 また、EU向け輸出は7351億円(同4.1%減)と20カ月ぶりに減少しました。減少品目として、自動車(同23.8%減)、船舶(同46.5%減)、電算機類の部分品(同11.9%減)などが挙げられます。

 そして、中国向けは1兆2627億円(同1.7%減)と、 7カ月ぶりに減少しました。品目別では、半導体等電子部品(同23.1%減)、通信機(同39.7%減)、科学光学機器(同12.4%減)などが減少しました。

 このように、米国向け、EU向け、中国向け、いずれの輸出額も前年同月から減少したことが見て取れます。

米国、EU、中国からの輸入額、いずれも増勢鈍化

 一方、主要国および地域別の輸入額に関して、まず、米国からの輸入額を見ると、9月は7042億円(同3.1%増)と、3カ月連続の増加ながら、前月の同21.5%増から増勢が大きく鈍化しました。品目別では、液化石油ガス(同153.0%増)や石油製品(同134.6%増)などが増加した一方、航空機類(同56.8%減)のように、減少した品目も見られます。

 また、EUからの輸入額は7559億円(同0.7%増)と、19カ月連続のプラスとなったものの、前月の同6.5%増から増勢が鈍化し、小幅な増加に留まりました。品目別では、原動機(同50.4%減)や医薬品(同16.8%減)などが減少しています。

 さらに、中国からの輸入額については1兆6329億円(同4.2%増)と、3カ月連続の増加だったものの、前月の同5.9%増から若干の増勢鈍化となりました。品目別では、通信機(同17.9%増)、金属製品(同15.9%増)、衣類・同付属品(同3.3%増)などが増加しています。

 このように、米国、EU、中国いずれからの輸入額も、大きさに格差こそあれ、いずれも増勢に鈍化が見られました。

輸出の落ち込みは一時的か?

 次に、数量ベースの変動を見ると、輸出数量が同4.8%減と7カ月ぶりに減少、また、輸入数量も同2.7%減と3カ月ぶりにマイナスとなりました。

 今回の貿易統計では、上述の通り、輸出額が22カ月ぶりに前年同月比マイナス、輸出数量も減少となりました。このように、金額、数量ともに輸出がマイナスだった点に鑑みると、要因として、為替相場の変動に起因する金額押し下げの影響はなかったものと判断できそうです。実際、2018年9月の円ドルレート(平均値ベース)は、前年同月比1.5%増の円安ドル高でした。

 そして、9月の輸出の落ち込みに関しては、台風21号の襲来による関西国際空港の閉鎖など、自然災害による物流および生産活動の停滞の影響が大きかった、との見方もあるようです。つまり、今回の輸出の落ち込みは、特殊要因による一時的な変調との見方も可能となるワケです。

 もっとも、他方において、米国と中国との間で、目下、いわゆる貿易戦争が繰り広げられている状況にあることは、周知の通りです。この影響が、先行き、日本の貿易にも浸透してくる可能性も懸念されるなど、今後の展開にも留意が必要かもしれません。

201809国内貿易収支
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